
宮城県知事選の投票日を10月26日に控えた今、自身の思いを述べてみたい。
まずは知らなければ始まらない、てな訳で手っ取り早くYouTubeで候補者5人の訴えに耳を傾けてみた。
届け出順にトップバッターは現職、6期めを目指す村井知事、小生と同年月生まれの65才。
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注)選挙予想は公職選挙法に抵触する旨、ここでは客観的な展望を記するだけのものです。

ふんふんなるほど。5期の実績に裏打ちされた未来を見据える洞察観には説得力がある。いささか度量に欠ける点があり、時に手腕が強引過ぎるとバッシングを受けることもあるが、良くも悪くもブレない信念の元、長きにわたり県政の舵を取ってきたことには敬意を評したい。”木を見て森を見て”の村井知事、いまだ健在と言ったところか。掲げた構想はいまだ道半ば、やり遂げ、責任を全うしたら思い残すことは無いと語る姿には一点の曇り無し、とみた。”捨我精進”と言ったら持ち上げ過ぎだろうか。粉骨破身を期待したいところだが国政選挙惨敗の自民が強く推しているだけに、それが票に影響するのか、激戦を呈している様相、予断は許さない。
お次は和田政宗候補、いい意味で脂が乗ったバリバリの51才。

政治の道に足を踏み入れてまだ12年足らずだが知見豊富また、民意を丁寧に汲み取る力量は天性のものか、一見温厚ながらも国会で疑義を厳しく正す姿勢は妥協なく鋭いものがあったと記憶する。今、ビジョンを語るその姿からは、やってくれそうな期待感が溢れ出るようだ。しかし、様々な夢が膨らむ演説は耳障りが良い反面、裏打ちされた財源の確証が無い中での先行した話が多いだけに一抹の疑念を覚えなくもない。先の参院選では自民から出馬したが裏金問題など逆風にさらされ無情にも落選。今回は自民と言う足かせを払拭すべく無所属での出馬としたところに並々ならぬ決意の程を感じる。加えて躍進著しい参政党、神谷代表の加勢を得られたことも心強い。元NHKアナウンサーと言うこともあり軽妙な語り口は実にわかりやすく心に響く。さてさてここに政宗、いざ参らん!
ダークホース、御年85才の御仁は金山屯(じゅん)候補。

失礼ながら様々驚かされる話ばかりである意味、愉しく聞き入ってしまった。「私は知事になれるとは思ってはいないが、、、」なんて、思ってはいても口に出す候補者はいまだかつていただろうか。とある首長への何の恨みか、口撃砲の口ぶりには驚いた。曲がりなりにも知事になった暁には、なんでもその首を刎(は)ねたいのだと言う。演説の場にあって恣意的な発言はいかがなものか。金山候補、「私は福島県民なので宮城のことはよく知らない。」と申す。宮城の景勝地では唯一、松島に一度行ったことがあるような気がするのだとか。宮城県が抱える諸課題については、「何も知らないので答えようが無い。」と。ただその道々に精通した人材を活用していけば良いと言うのが持論のようだ。さておき、とにもかくにも金山候補がイの一番に、まず取り組みたいと力説するのは、仙台駅前に中央競馬の場外馬券場を造りたい!。次には仙台を日本のラスベガス化にしたい。果ては、首都を東京から宮城に移すのだと構想夢高くひとり鼻息は荒いが賛同を得られるのだろうか。加えて皇室典範改正の必要性も熱く説くが、それって知事選で大義にすることでは無いと思うのは小生だけだろうか。八方破れな思いに県民はどのような判断を下すのか、ある意味興味深い。数年前の福島知事選そして今年1月の山形知事選に続いて今回3度めの挑戦になる宮城知事選。カクシャクたる85才!エネルギッシュ過ぎて、おみそれしました。
*文中、揶揄している様な表現がありますが決して誹謗するような意図はありませんので悪しからず。むしろ発想が突拍子もなく感じられたことから、ただただ驚いた次第であります。
4番手は紅一点、遊佐みゆき候補、62才。

年齢を見てちょっと驚いた。62才、なんと若々しいことか。さておき、5候補の中では唯一、生誕含め生粋の宮城県人だ。ちなみに前述の和田政宗候補は伊達政宗公よろしく、名前からして仙台人っぽいが出身地は東京である。。遊佐候補、演説では課題解決を広く訴える中、福祉政策には特段の重きを置いているようだ。見方を変えた女性ならではの生活視点は共感を覚える。高齢化に伴う諸問題は喫緊の課題、知恵を絞り目の前の小さなことを真摯に取り組み、ひとつひとつ確実に解決を積み重ねることが重要と説く。優しい語り口から発せられる思いは力強く胸に響く。県議のキャリア充分なだけに県の多様に抱える諸問題等々は、もしかしたら同期の村井知事と同等、あるいはそれ以上に熟知・精通しているやもしれない。ただ一人、ドストラクの宮城人であることが強みでもある遊佐候補、特に女性からの圧倒的支持が得られれば大化けする可能性は大いに有り得るとみた。
最後は岩手県宮古市出身の伊藤修人(しゅうと)候補、33才。

ウチの長男坊と変わらない年齢、よほどの思いがあっての決意だろう。若い彼の英断にエールを送りたい。演説を聞く限りお世辞にも饒舌(じょうぜつ)とはいい難く、木訥(ぼくとつ)とした印象を受けるが、逆にそれが良い風向きに作用するかも知れない。。うんうん、そうだな、熱い心意気はストレートに、重々に伝わってくる。選挙結果は別にして出馬の経験は今後、彼が人生を歩んで行く上で大きな財産、そしてまた糧になり自信につながるであろうことは間違いない。思いを叶えるため知事選に挑戦しよう!その心根は本当に素晴らしい。彼に共感するであろう県民はいかほどか、注目したい。